80年代初頭、スティーヴ・ジラードはナパ・ヴァレーにてジラードというブランドでワインを造っていました。
彼はピノ・ノワールを造りたかったのですが、そこはピノ・ノワールの生育には向いていない畑でした。
ピノ・ノワールは特に栽培が難しい品種で、熱に大変弱く、もし生育時の気温が高すぎた場合にはぶどうが焼けた様な味になってしまうのです。
評判の良いピノ・ノワールはオレゴンのように涼しい気候で造られていました。
土壌、気候、風、雨量、日照量、風のパターン、氷温にならない日数、日光の強さ等を詳細に調べた結果、彼は世界で最高品質のピノ・ノワールが育つのはオレゴン州ウィラメット・ヴァレであること確信しました。
そこはオレゴン州の多くのワイナリーが位置する場所から120マイルも南に下ったところでしたが、彼は多くのワイナリーはワインを売るためにその場所にあるだけで、最高のピノ・ノワールを産する土地ではないということを知っていたのです。
様々な場所を調査し、幾度も土まみれになって、ついにサニーマウントという古いヒツジの放牧場を見つけました。
まさしくそこはすばらしいピノ・ノワールを育てるために、たったそれだけの理由でこの世に存在するかのようでした。
サニーマウントはユージーンからコーヴァリスの間、谷の霧が出るラインの上、しかし風の強い峰よりは下の方に横たわっています。
斜面は南東に面しているのでブドウは朝日を浴びる事ができます。
また、斜面はなだらかに下っており、そのため霜の心配がさほどありません。
西側は大きな山に守られており、嵐の直撃を避けてくれます。
そういうわけで他の北や南の場所と比べて日当たりがよく天候に恵まれているという意味で“サニーマウント”と名付けられたのです。
このワインについて収穫されたブドウは房のまま直接プレス機にかけました。この方法によりブドウが空気に触れて酸化する事とブドウの果汁がブドウの皮に長く触れて苦味が抽出されてしまう事を最小限に抑えることができました。その後、ピノグリの果汁はステンレスタンクで低温醗酵されました。そのため、フレッシュなアロマとフレーバーのあるワインが出来ました。マロラティック醗酵をしていないため、とても繊細な味わいのワインとなりました。早めのボトリングをしたこのピノグリはフレッシュではじけるようなさわやかな酸が最大限に味わえる魅力的なワインです。
コメントこのピノグリは、はじけるような溌剌な味わいの良く出来たピノグリの代表といえます。アジアンペアー、ハニデューメロン、シトラスやカメリアの花のアロマに溢れています。果実味もたっぷり、フルーティーな印象ですが、複雑味もしっかりあります。ライムやナシ、スターフルーツの味わいの長い余韻があります。シーフードとの組み合わせは最高です。




