モンローズはメドックで最も地の利に恵まれたシャトーのひとつであり、セラーに関してはこのコミューンで最も欠点のない、清潔でよく管理されたものである。
モンローズといえば、長年、安心して飲めるようになるまでに何十年間も寝かせなければならない、巨大で濃密で力強いワインとして知られてきた。
たとえば1982年に、かつてのボルドーの CIVB の会長ジャン・ポール・ジョフレが、私にブラインド・テイスティングで年代を当てろと言って1908年もののモンローズを注いでくれたことがある。
そのワインは十分に生き続けていて、少なくとも30年は若く感じられたものだ。
シャトーの所有者、物腰の柔らかなジャン=ルイ・シャルモリュは、濃密で耐えがたいほどタンニンの強いワインはもはや消費者に好まれないと見て、モンローズのスタイルを明らかに軽くしたことがあった。
スタイルの変化は1970年代後半と1980年代前半に特に顕著で、カベルネ・ソーヴィニョンやプティ・ヴェルドの代わりにメルロが多くブレンドされるようになったのである。
しかし、モンローズのファンはこの「新酒」のスタイルを歓迎しなかった。
そこで1986年以降、モンローズは、1975年以前のヴィンテージを思わせる、より力強い、筋肉質なスタイルに逆戻りした。
モンローズの1989年と1990年のヴィンテージからは、確かに、1961年以降見られなかった本当に飛び上がるようなワインが生み出された。
モンローズの最も偉大なヴィンテージ、1953年、1955年、1959年、1961年、1964年、1970年を味わう喜びを知ったら、誰でも、モンローズが「サン=テステフのラトゥール」の名に恥じない重々しいワインの一群を生産してきたのは間違いないと認めることだろう。
モンローズのワインが特に強かったのは1953年から1971年までと、1989年から現在まで。
この期間につくられたワインは、普通メドック北部で生産される最上のワインのなかに数えられる。
サン・テステフを訪れると、ジロンド河を望む壮大な景観に恵まれた高台に、モンローズの質素なシャトーがある。
1896年以降シャルモリュ家の所有となったこのシャトーは、ぜひ訪れてみるべき場所である。
古い巨大な開放型のオークの発酵槽と人目をひく新樽セラーを備えたすばらしい発酵所(キュヴェリー)がある。
また、隣人の多くと同様、シャトー・モンローズには新しい、最先端の試飲室とレセプション・エリアもある。
講談社 『BORDEAUX ボルドー 第3版』




